6. 春節始まる
始発駅から乗る帰りの電車で出発を待っていると、中国人らしき女性2人がスマホの画面を見せながら『この電車はK駅に行きますか?』と聞いてきた。
私は数駅しか乗らないので何行きかわからず戸惑っていたら、隣にいた女性が『これK駅行きだから行くわよ』と親切に教えてくれた。
『イエス』だけ伝え、一旦満足して話が終わったのだが、ふと気づけばその電車は普通電車。
終点まで1時間以上かかり、特急の方がずっと早い。
伝えたいと思ったが英語が出てこず、どうにか『this is local train』『not express』『long time』『slow』などとと伝えてみるも、全く通じない。。。
そうこうしているうちに電車の扉が閉まり発車してしまい、私は彼女たちに伝えるのを諦めてしまった。
時間はかかるが、終点まで乗れば確実に目的地までは着くのだから、そう問題はないだろう、と自分を納得させたのだ。
ただ、やっぱり気になる。もっと良い手助けの方法はなかったのだろうか。
しばし考える。
Google翻訳を使えば良かったのではないか。
相手の話す言語はわからないが、それさえ聞き出せれば、きっと伝えたいことを伝えられたはずだ。
英語ができないから伝えられない。確かにそう。このくらいの英語は伝えられた方がいいに決まっている。
だけど、観光客の方達は英語ができる人ばっかりじゃないのかも、と今日『local』や『express』が通じずないことで実感した。
昔は伝えられないで終わってたかもしれないが、今、世の中の多くの人はスマホを持っていて、単語や簡単な文章ならすぐに翻訳できる。
そうか、それを利用すれば良いんだ!
私も海外を旅したことはあるが、その時はまだあちこちでネットができる環境ではなかったから、そんな考えが思いつかなかった。
これからはもっと柔軟に考えていければ、と新たな気付きのあった、旧正月だった。